Boys be ambitious!

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顔も確認せずに島やんの店に走る。 何でその場から逃げたのか今でもわからん。 ただ確信だけがあった。 粟立つ肌をさすりながら息をあげて島やんの店に飛び込んだ。 「どうした?」 俺の姿を見て何かを察した島やんは心なしか優しい。 「マカロンのお兄さんがおった。」 「あの店の?」 意外にも食後にスイーツを求めるような島やんにだけ、思い出話のように何度か聞かせていたあの店のこと。 "ケーキがキラキラしててな" "マカロンがオモチャみたいでかわいいねん" "背の高い優しいお兄さんがおってん" 「声、何でかけられんかったんやろ…」 「確かめてみればええやん」 「何を?」 「…色々」 色々、とイミシンに言うた島やんの真意はわからんかったけど、とにかく普通に声をかけることはできなかった。 憧れてはいたけど、別に恋心を抱いてた訳やなし。 ましてやあんな10年以上も昔の事。 「声かけて友達になればええやろ。 慎二とおったんならそこで何かやる気なんやろし。」 「友達…」 「友達でも何でも」 「向こうが俺の事覚えとるかわからんし」 「じゃあ出合いからやり直せ」
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