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光に包まれた少女の体は再び生きようと、息をした
しばらくすると少女は目を開けた
そこは暗い空間の中だった。それなのに清く暖かく感じた。まるで宇宙の中の中心に立っているようだ
足元に何かが置いてあることに気づく。それは杖だった
しかしその杖は今まで見たこともない白鳥を思わせる杖
綺麗な杖を持つと、少女はさりげなく杖を振った
すると、少女の目の前に箱が現れた
その箱は静かに少女の手元に落ちると、パカッと蓋が開いた
そして箱を見た少女は思わず声を上げる。
「なにこれ?」
箱に入っていたのは紫色の煙りのような物体だった
少女がその煙りに手を伸ばすと突然、声が聞こえた
『汝がこの生き物を召喚したのだ』
突然の声に、私は煙りから手を離した
「だ、だれ!?」
少女は辺りを見渡した
けれどこの空間には少女以外誰もいなさそうだった
声がいうことが本当なら、私は初めて召喚に成功したということになる
「この私が、召喚を…」
『だが、間もなく死のうとしている』
「え?」
少女が箱を見ると、紫色の煙りはさっきより小さくなっている
そしてやがては消えて無くなる
「貴方ならこの子をなんとか出来るでしょ?
早く助けてあげてよ!!」
『残念ながら、私には見守るという使命しか与えられていない』
なんて酷い神様だ、と少女は思った
初めて召喚した生き物を見殺しにするなんて酷い!!
『それではまた汝に説く、汝はこの生き物を助けたいか?』
「私は…………」
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