使い魔と使い魔

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 ローランは召喚した彼と、今度こそちゃんとした契約を済ませて、荒野の中を歩き始めた  使い魔とはいえ、キスをされたぐらいでこんなにも自分の感情がおかしくなるだなんて、ローランは知るよしもなかった  例えば彼と一緒に歩いている時だって 「……………」 「……………」  黙ったまま、何も話さない彼に、少し気まずくなるローラン。何か話題を探そうかと思ったが、彼は使い魔だ。どのような会話をすればいいのかが分からない  そうやってローランの心がざわざわしてきたのを感じたのか、彼は私にこう問いかけてきた 「貴女は僕と仲良くしたいのですか?」 「え?」  私は、別に彼と仲良くなりたい訳ではない。使い魔だからそう、使い魔だから友達とかそういう交流関係を作りたい訳じゃない。只… 「貴方は、私の使い魔…」 「?」 「つ、使い魔だから!その……」  カッと熱くなる私に、彼はソッと私の手を優しく包んでくれた。私は遂、カッとなってしまった自分が恥ずかしくなった。 これはもしかしての、もしかしてかも!とローランは再び胸を踊らせたが次の瞬間、彼の手から一冊の本が渡された。題名は`使い魔リスト'と書かれていた 「?」 「僕一人じゃ、心細いから今の内に渡しておきます。」 `使い魔リスト'、ローランは最初の一ページを開くと、そこにはうめつくされる程使い魔の名前と挿し絵が描かれた。 「これ、どうしたの?」とローランが彼に訊ねると、彼は「分かりません、いつの間にか持ってました」と申しわけなさそうな顔で返してきた  とにかく、使い魔リストを手に入れたことは確か!ローランはその場に座り込み、黙々と本を読み始めた。
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