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私は召喚士を目指していた
親が魔法使いの中で一番の召喚士だったから、私も親のように召喚士になりたかった
でも運命は悲惨だった
「魔法が……使えない!?」
親に言われたその一言が始まりだった
私は魔法使いの家に生まれながら、魔法が使えなかった。酷い話だ
親は生まれた時は私を愛していたのに、今はたった魔法が使えないだけで他人のような目を持つようになった
魔法を使えないだけで
「お前のような娘はさっさと消えちまえ!!」とお父さん、お母さんに言われた
そんな罵声を言われ続けられた私の前に更なる運命が立ち塞がった
それは弟ができたこと
「跡継ぎが出来れば、お前なんかもう何処へでも行ってしまえ!!」と玄関から放り出された私
残されたのは召喚用の杖ただ一つだけ
それを見る度に私は杖を折たくなった。けど出来なかった
たった一つの所持品だから
私は無性にイライラした
イライラして杖を振り回し、なんでもいいから何かを召喚しようと呪文を唱え続けた
けれど、何も召喚されず時間だけが過ぎていった
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