恵理子の不安
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恵理子は今度は時間を気にせずに電話をかけた。 あまり付き合いの無かった美織とは違い、花山大吾は当時よくつるんでいた悪友だからである。 と言ってもそれは高校時代のことで、大吾や堅剛とはある事件を境に、自然と距離を置くようになり、高校を卒業してからは一度も会わなくなっていた。 今何をしているのかさえ、実は知らないのだ。 しばらく呼び出し音が鳴った後、電話に大吾が出た。
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