episode.1

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まだまだ読みたい本が残ってるんだから 「楽しい?」 「…………」 だから何。としか言いようがないんだけど 君の話しを聞いたところでボクに何のメリットがあるのか… 「反応無し…… 俺寂しくて泣くよ?」 「…………勝手にすれば?」 「ひっでぇ!」 キーンコーンカーンコーン 丁度いいタイミングでチャイムが鳴った ボクの右隣の席は空いたまま 「起立。れいっ!」 今日も学級委員長の可愛らしい声が響く 「全員いるよなー?よし。いる」 相変わらず適当な担任 「じゃあ終了 とりあえずがんばれよー」 いつもと変わらない短いHR 「……」 何一ついつもと変わらない。 平凡で平穏な生活 普通でいられるという幸せ… 「美風!体育だよ!」 「……そうだね」 「バスケだよ、バスケ!!」 平穏に、平和に暮らしたい。何の恐怖も無くてただ、ただ、普通に…… 「――――――っ///」 「…何?」 ワイシャツを脱いで、ジャージを着る。 「な、なんでもないっ!!」 「…」 この人のことはわからない ***
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