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「おぁょ~」 トン…トン…トン…と軽快とは言えない足取りで二階の自分の部屋から階段を降りる私。 「おはよー、めぐ。もう朝食の準備はできてるわよ」 いつもの明るい声で私に挨拶を返すママ。 「んー、あんま食欲なーい…」 「どうしたの?朝はちゃんと食べなきゃ」 「パンとコーヒーだけでいい…」 「もぉ~~、ちゃんと食べなきゃ大きくならないわよ。…その胸の……」 「それ以上は言わせないわよ!」 私はちょっとキツイ口調でママを睨みつけた。 確かに私の悩みの一つである小さな胸。 ママは標準的な大きさだから、そのうちそれなりに…って思ってはいる。 儚い望みだけど………。 さっさと簡単に朝食を済ませた私は、チュンチュンとスズメがさえずる住宅街を学校へ向かって登校した。 魔留山 めぐ 16歳 高くもなく低くもない身長156センチのスリムらしい身体。 肩甲骨くらいまで伸びた黒髪のストレート。 どこにでもいるような高校一年生の私。 エスカレーター式の学校で、中学を卒業して受験することもなく今日から女子高生初日。
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