3/3

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
『マリモ、てめぇはこの船に必要だ。しかも鷹の目倒して世界一の剣豪になるっつー目標があるじゃん? 俺が船から降りるよ ちと早い下船だが、なぁに心配いらねぇよ 代わりのコックはすぐ見つかる オールブルーだって、ただの…夢だ 船長達にはうまく言っといてくれよ』 だいたいこんなこと言ったよな? 代わりのコックはすぐ見つかる、だと?ふざけたこと吐かしてんじゃねぇ……っ!!! メリー号でもサニー号でもコックはてめぇだけだ! 何を思って代わりのコックがどうとか言ってたかは知らねぇが、お前が仲間として必要なのは揺るぎない事実だ それぞれの2年間で、お前の癖が良い方向に変わってることを願っていた 男のお前を守ろうなんて思っちゃいなかった。ただ、背中付き合わせて互いに互いの体温を感じながら戦いたかった それだけが俺の願いだった 意外と男らしい指で作られるうまい飯、仲間みんなお前の飯無しでは生きていけねぇぐらいに、お前はいなくちゃならない存在だ 胃袋を掴まれる感覚をお前は俺に教えた 若かった俺は、お前をめちゃくちゃに抱きてぇ衝動に駆られたこともあった どういう種類の感情なのかも分からず、衝動に従っても、お前は俺を受け入れてくれた 身体以上の関係になって、お前が俺に優しい言葉を言うようになったよな お前は俺に優しかった 俺はお前に素直じゃなかった 今ならこの感情が何なのか、お前に何を言うべきかも分かる    愛してる。 ただ、それだけだったんだ なぁ……目を開けてくれ……… なんでだ……? なんでそこまで自分を犠牲にすんだ………? 犠牲になんなら……ってめぇが居なくなって………傷付く奴の顔、思い浮かべてからにしろよ………っ!
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加