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遡ること数十分前……
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バンッバンッ!!
鳴り響く銃声、聞こえてくる大人たちの怒号。
「まてぇぇぇえ!!さっさと牢屋に戻れ!!」
「誰が戻るか!!」
数分前にわたしが逃げ出したために始まったおいかけっこ。
捕まったら地獄に逆戻りというのもあるから捕まるわけにはいかない。
わたしはある理由で実験台として利用されている。そのため毎日暗い牢屋に閉じ込められていた。
そんな生活から逃げ出すためにわたしは一瞬の隙をつき牢屋から逃げ出した。
それで今も必死に走っているのだが道がわからないのでもちろん出口もわからない。
「走っても走ってもきりがないじゃん……ハァハァ……っていきどまり……ハァハァ……」
バンッ!!
撃った銃弾はわたしの肩を掠めた。
「さぁ、戻るんだ。」
「ハハッ……笑けるなぁ。」
「何がだ!!さっさと戻れ!!」
「戻れだぁ??誰に命令してんの??わたしは……space timer(時空能力者)、藍川遥だよ??」
大人たちはそれを聞くとすこし後退りをした。
そう……わたしは……
時空を操ることができるのだ。
簡単に言ってしまえばタイムスリップやテレポート、未来や過去を見れたり…
とても不思議な能力を持っている。
「さぁ、出口を教えてもらおうか。」
「遥、そこまでにしておけ。」
ビビっている大人たちの間から出てきたのはこの実験の主権者。
そしてわたしの祖父だ。
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