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「ったく…………」
とにかくこの大自然を抜けるため、川に沿って歩く。舌打ちを数回しながら。
つーか知らない間に死んでた俺って幸運なほうなのか?全く死んだときの記憶がねぇんだけど…。
「はぁ…」
今思えばろくな人生じゃなかったな…。俺はビックになるんだとか言って家飛び出すわ、武道を極めるとか言って住み込んで修行するわ。
ほんっとバカみたいだな俺の人生って。
なんだかムカついてきた。モヤモヤと沸き上がるこの闘志。そして、目の前にそびえ立つ一本の太い木。
これは一発殴って良いですよって言うサインだよな?殴っちゃっていいよな?
「…………はぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ…………」
住み込みで修行したあの三日間を思い出し、全身に力を込める。結局三日坊主になったあの道場。
今もやってんのかな?
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