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翌日、出社早々に部長に呼ばれ、明日から二週間の出張を命じられた。
いつもなら気にならない長期出張も、今回ばかりは気が乗らない。
今日は澄香が帰ってくる日で、本当は会いに行こうと思っていた。
長く付き合ってきた俺だから、きっと顔を見れば、この二日間で何があったかわかる筈だ。
そう考えていたのに。
何でだろう。
上手くいかねーな。
デスクに戻るも、今日は比較的落ち着いていて、急ぎの仕事もない。
お陰で、ゆっくりと仕事をしながら、考えを巡らせる。
どうするか。
出張はやむを得ないとして、今日のうちに何か動いておかないといけない。
俺の留守中に英司だけでなく、他の奴らにも澄香を持って行かれるのは、何が何でも避けなくては。
つい最近まで、澄香が俺の事を好きだと信じて疑わなかったのに、
あの余裕は今は微塵もない。
澄香にもっと俺を印象付けなければ。
俺の事しか考えられない様にするためには、何が一番効果的か。
そうだ。
これなら、きっと・・・。
一つ頭に浮かんだ計画を実行するために、直ぐに行動に移した。
早く帰ってこい。
澄香の帰る場所は俺でしかないのだから。
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