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仕事を終え、社内でも美人と評判の受付嬢を連れて、待ち合わせの店に向かう。 昼休みに誘えば、二つ返事で頷いた簡単な女。 一度だけ関係を持った事もあったが、ただそれだけで何の意味もない。 隣で頬を赤く染め、上目遣いで見上げてくる姿に嫌気がさすものの、暫くの我慢だと言い聞かせる。 店の中に入り、一番奥のボックス席を陣取る。 澄香には、ここに来るように連絡をした。 英司を連れて。 適当な話しをしながら酒を飲み、その時を待つ。 漸く現れた二人は一瞬、驚いた様な顔をし、二言三言会話をしながら向かい側に腰を降ろした。 それが妙に気に入らないが、ここからが勝負だと自分に言い聞かせる。 俺の隣に座る女の紹介をし、グラスを合わせ口を付ける。 ワザと隣の女の頭を撫でたり、微笑み合ったり澄香の心情を煽った。 澄香の様子を見れば、いつもよりアルコール度数の高い酒を、ハイペースで飲んでいた。 ニヤケそうになる口元を抑える。 計画通りだ。 澄香は確実に英司とは何もない。 こんなにも俺に嫉妬しているのだから。 このまま、嫉妬で縛ってやる。 俺がいない間、他に見向きも出来ない程に。 俺だけ見て、俺だけ待っていたらいい。 澄香を見ながら、グラスを一気に飲み干した。
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