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俺に与えられたベッドでぐっすりと眠るリアに、アリサは毛布を掛ける。
「夜更かしはリアにはまだ早かったな」
涎を垂らしながら気持ち良さそうに眠るリアを見ながら言うと、アリサはそうですねと答えた。
「姫様が疲れて眠ってしまうのは久し振りの事です。それほどまでに楽しかったのでしょう」
「……そうか」
俺みたいな奴と一緒にいて楽しいと思ってくれるのなら、時間があればいつだって一緒にいてやりたいものだ。
「ソラ様はどうしてリア様にお優しくしてくれるのですか?」
「唐突だな」
アリサの突然の質問に、俺はすぐに妹の顔を思い浮かべた。
『お兄ちゃん』
俺の事をそう呼び、いつも金魚の糞のように俺を追い掛けていた。
いつも忙しい両親に代わり、唯一俺が愛を注いだ存在。
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