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そこは剣と剣が交わり、魔法が飛び交い、竜が存在するお伽噺のような世界。
人間、獣人、エルフ、ドワーフと様々な種族が互いに手を取り合い、協力して暮らす平和な毎日。
だが、そんな日々に終止符を打つ者が現れた。
『魔王』だ。
魔王は魔族を率いて全ての種族を滅ぼそうと戦争を仕掛けた。
人間が知恵という武器を用いても、獣人の自慢の速さをもってしても、エルフが魔法を放っても、ドワーフの怪力が猛威を奮っても、魔族には勝てなかった。
故に人間は禁忌に手を出したのだ。
世界の理を歪（ま）げ、『異世界』の者に助力を求めたのだ。
お伽噺のような、『勇者』を……彼らは求めたのだ。
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