奔放勇者の魔力性質

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「家族愛?……そう言われるとそうなのかもしれない」 だから懐かしく思うのかもしれない。 親から注がれたものではなく、俺が妹に注いだそれに……。 会ってまだ3日目だが、俺の人生の中でリアとアリサは、共に過ごした時間はかなり長い。 それに昨日もリアとアリサと3人で川の字になって眠ったが、欲情したりは一切なかった。 リアは妹、アリサは姉のような存在なのかもしれない。 「俺はアリサの弟か」 「ソラ様が弟ですか。それはそれで苛め甲斐がありそうですね」 「おい」 抱き合ったまま話し、笑う。 だが、本当にリアが妹でアリサが姉だったら、人生を楽しいと感じていたかもしれない。 いや、この世界に生まれていたのなら、俺は……色を失う事はなかったかもしれない。 ……妹、か。 俺達の笑い声が響いたのか、近くにあるリアの部屋から出てきた金色の少女が出てきた。 まあ、リアなんだが。
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