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「急にそんなことを言われてもな」
「大丈夫です。まずは目を瞑って鼓動を感じるんです」
リアに先生をやらせたのは間違いだったのではないかと思ったが、やる気を出してしまってはもう遅い。
今さら下りてはくれないだろう。
俺は言われたまま、目を瞑り、体の中に流れている魔力を探すために集中する。
体の中を駆け巡っているのは血液。
それとは別に、熱を帯びた何かを感じた。
これが魔力かどうかはわからないが、取り合えず右手に集中させる。
「も、もう魔力を感知出来たのですか?」
リアにそう言われ、目を開けてみると、俺の右手が黒い光に包まれているのが見えた。
「この黒いのが魔力か?」
「魔力は人それぞれ性質が違います。この闇のように黒いのがソラ様の魔力性質、という事ですね」
リアの代わりにアリサが答える。
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