奔放勇者の魔力性質

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ちょうど小腹の空いた昼過ぎ。 城下町の露天で何かを摘まみつつギルドに行こう。 そうして昨日稼いだ金を早速使いにきたのだが、見慣れない食べ物ばかりで何にしようか悩んでしまう。 ……いや、この街にいる間に露店をコンプリートすれば問題ないか。 そう心に決め、手前の露店から攻めるのだった。 すっかり満腹になってしまった俺は街の外、昨日殺された場所に戻っていた。 そこは殺人現場のように、赤が自然の緑を染め上げていた。 よく生き返ったものだ。 本当にそう思う。 「それにしてもリプルの実を砂糖に浸けて甘くしたあれは美味かったな」 ウルフが俺を喰っていた事を思い出すのと同時に、先程露店で食べたリプルの実を思い出した。 そのまま食べるのも甘酸っぱくて良かったが、パイなどに調理したものはもっと美味いのかもしれない。
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