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その時、ボソッと誰かが呟いた。
「ま、それがしずくだよね」
「だよねー!!さっすが海珠りん。話がわかる!」
「ぎゃっ!」
調子に乗ったしずくが海珠に抱きつく。
「離してよ、しずく!ってか、その呼び方やめろ!」
「海珠りんかーわい♪」
お熱い抱擁にムッとして、くるりと身を翻すと、ステージに向かって歩き出した。
「あ……、…待………って」
「ま、仕方ないか」
苦笑しながら翠と一颯くんがついてくる。
「行ってらっしゃいです~」
「行ってらっしゃいっす」
「行ってらっしゃい」
「行ってらっしゃいませ」
「あー、待ってよー」
「ケホ……行ってらっしゃい」
個性豊かなみんなに見送られて、もう既に発表の始まっているステージを目指した。
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