第1話 いわくつき

16/51
前へ
/584ページ
次へ
「あなたが、加奈子ちゃん?」 精一杯の笑顔を浮かべて言うと、美少女は小さく頷いた。 「そう」 「今日から、よろしくね」 蛇に睨まれたカエルって、きっとこんな感じだろうな 全身から、出ちゃいけない汗が出てる気がする。 「部屋はこっち」 素っ気ない一言と同時に、加奈子ちゃんは階段を上がっていき 急な展開にぽかんとしてると 「何してんの? そこから授業するつもり?」 二階から、加奈子ちゃんの呼ぶ声がふってきた。 「は、はい!」 トゲトゲした呼び声に、反射的に返事をすると 階段の上から、ひょこっと加奈子ちゃんの顔が現れた。
/584ページ

最初のコメントを投稿しよう!

87人が本棚に入れています
本棚に追加