第1話 いわくつき

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「ふざけてるの? 玄関で授業なんて、あたしはごめんだからね」 「いや、違います。行きます」 慌てて階段を駆け上がり、加奈子ちゃんの部屋に通されると あたしは再度ぽかんと立ち尽くした。 すご、メチャクチャきれい フローリングのお部屋は、すっきりと整理整頓されてていて ベッドカバーは、ホテルの客室並みにぴしっと整ってるし 窓際の勉強机だって 卓上スタンドと整列した教科書があるきりの、さっぱりしたもの。 おまけに、机横のキャスター付きラックの下部にしまわれた通学鞄は 急いでしまった時になりがちな、肩紐がぴよんと飛び出てる なんてこともない。
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