足音

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上り坂を登り終えると、平坦な道になり、そして下り坂になる。 平坦な道をゆっくりと自転車を漕ぎ、下り坂に差し掛かった。 さっきの白い車が、坂を下り終えたあたりに止まっている。 シグレ 「この辺の家に用があるんかなぁ…」 私はそのころマイブームだった、片方のペダルだけに乗って坂を下るというものをやりながら、下り坂を下っていった。 ………違う。 あの車の運転手… 中年の男だ…… この辺に用があるんじゃない… 私に用があるんだ……。 男は運転席のドアを開け、地図のようなものを見ながら、片足を道路について、私が通るのを待っていた。 …もしかしなくてもウチ…ヤバい…?
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