足音

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そう思い、自転車を減速させてあれこれ考えていた。 うーん、呼び止められてもスルーするか? 立ちふさがられても、無視してスピード上げて突っ込むか? 轢いたらそれはそれで…← 考えていると、男が慌てて足を車内に引っ込め、ドアを閉めた。 そして車を発進させた。 どうしたのかと思ったら、対向車が来た。 ……助かった。 横を通りかかったトラックには、近所のなかよしのおばちゃんだった。 オバチャン 「シグレちゃーん、今から帰んの?」 シグレ 「はい。Mの家に遊びに行ってたんですよ」 オバチャン 「そぅ。じゃあ気を付けてねぇ」 おばちゃんに手を振りながら再び自転車を漕ぎ出した。
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