133人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
シグレ
「M―、助走つけたいからボタン押してきてぇ」
M
「はぃょ」
また地形の説明になるが、横断歩道までは下り坂である。それだけなら助走をつける必要はないのだけど、横断歩道を渡り終えるとすぐに上り坂なのだ。
しかもかなり急な。
だから私は助走をつけて一気に駆けあがろうとしていたわけだ。
だからMに信号の歩行者用ボタンを押してもらった。
信号が変わる。
シグレ
「じゃねー♪また明日学校で!」
M
「じゃねー♪」
Mの声を聴きながら私は坂を駆け上がった。
あと5分…
あと5分遅く帰っていれば良かったと…私は後悔することとなった。
最初のコメントを投稿しよう!