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「俺、蜜花とならなんだっていいよ。はずかしさとか、どうでもいいし。それに、このデートは俺の本気さを見てもらうためのものなんだから」
「……っ」
と、優しい声で言われてしまい、私はそれ以上なにも言えなくなってしまった。
ズルイよ、東雲くんは。
東雲くんの言葉ひとつで、あたしの体温は上昇してばかりだ。
「それじゃあ、行こうか」
「う、うん……」
東雲くんに手を引かれ、あたしたちは列の最後尾に並んだ。
10分ほどたつとあたしたちの番がきて、コーヒーカップの中に乗り、数分間楽しんだ。
「コーヒーカップってはじめて乗ったけど、楽しいね」
「そ、それはよかった……」
コーヒーカップを終え、キラキラ楽しそうな笑顔を浮かべる東雲くんとは反対に、あたしは久しぶりのコーヒーカップで少し疲れていた。
こ、コーヒーカップってあんなにも回るものだったっけ?
だ、ダメだ……目が回るっ。
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