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ゾクッと背筋に冷や汗が流れる。
血、って…あたしの……?
てことは、吸ったってこと…?
あたしの血を。
「桃谷さん?顔色、悪いよ?」
「え、いやっ……えっと……」
「大丈夫だよ。そんなに血、吸ってないから。ご馳走様」
「……吸っ、た…」
やっぱり、吸ったんだ。
でもそんなこと、人間業じゃできないことだ。
血を吸うなんて…これじゃあ東雲くんがまるで。
「俺、吸血鬼だから。桃谷さんみたいな、甘い血の人をずっと探してたんだ。よかったよ、見つかって」
ニコリと微笑む東雲くん。
吸血鬼……。
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