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まぶしい…
4月に入ったばかりなのに日差しが強い。
そんな日。
私は高校1年生になった。
また学校生活が始まるのかと思うと、少し苦笑いしたくなる。
「みーと!おはよう!」
ぽんっと肩を叩かれて振り返ると、
私の友達、古城 杏那(こじょう あんな)が笑って立っていた。
杏那にさっき呼ばれたのが、私の名前。
浜辺 海里(はまべ みと)という。
半分当て字だから、よく間違われてしまう。
「おはよう。同じクラスだといいね」
私がふふっと笑いながら言うと、
「うんっ」
という元気な声が返ってきた。
杏那は私の特別仲の良い友達。
中学校で知り合ったのだけれど、
どうやら少し控えめな私の波長と合ったらしい。
以来、ずっと一緒なのだ。
私の秘密を知っている、数少ない1人でもある。
なんでこんなにまぶしいのかな、
なんて言いながら手を目の前にかざしながら歩いていると、
どんっ、と何かにぶつかった。
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