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恋人のようにベタベタしない
関係は楽でもあった。
ヤることヤって
朝すぐに自分の部屋に戻る。
甘いピロートークもないし
起きた時にコーヒーの匂いも
したことはない。
そうだ、ただのセフレならば
これで問題はない。
だが、俺にとっては大問題なのだ。
「柳田先生に片想いして
六年間かぁ…報われないねぇ」
「うっせぇよっ!」
彼が職員室を出た瞬間
隣の奴がおかしそうに言う。
社会科の溝口だ。
「和谷先生も素直になれば
良いじゃないですか。」
「…簡単に出来るか、アホ。」
面倒だと、重いと、思われたくない。
「今日から転入生
来るんでしたっけ?」
「ん?あぁ、みたいだぞ。」
「どういう子だろうね…。」
「さぁ、な。」
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