僕のメシア2

3/3
前へ
/310ページ
次へ
「穂春が処分軽くしなきゃイチャイチャ してくれないって言うのがいけない。 卑怯だ」 「…史哉さんの煩悩に感服します」 「男なんてそんなもんだろ」 開き直りやがって、と穂春は溜息をつく。 ふと横に置かれたメガネが視界に入った。 「こんなところに置いといたら 壊れちゃいますよ」 イメージ保つ為に大切にしなきゃ、と 机の上にポン、と置く。 「ん、あぁ」 穂春の太腿に顔を擦りつけている彼からは 空返事が返ってきた。 穂春はそんな彼の後頭部を眺める。 「ほんと、風紀委員の人たちが今の史哉 さんの様子見たら卒倒しますね」 「今度見せつけてやるか」 半ば本気の声音で、穂春は慌てた。 「勘弁して下さいッ」 「おい、そんな怒るなよ」 予想外に大きいリアクションが返ってきた ことに驚き、体を反転させて穂春の顔を 下から仰ぎ見る。 拗ねた様な瞳にかち合った。 「だって、だって…こんなだらしない 史哉さんを独り占め出来なくなるじゃ ないですかぁ…」 後半は消えいるような声で、穂春が主張 する内容の可愛いこと可愛いこと。 史哉は穂春の膝から頭を持ち上げ そのまま彼をソファに倒す。 「え、ちょ、史哉さん?」 「安心しろ穂春。煩悩だらけで自堕落な 史哉は、穂春限定だ」 いつもは冷たく整った彼の顔が、にっこり と盛大に緩み欲を湛えていた。 「いや、ちょ、…何が安心しろだこの エロ風紀委員長!」 end
/310ページ

最初のコメントを投稿しよう!

691人が本棚に入れています
本棚に追加