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いやいや。貴方が原因でしょうよ。
貴方のオスとしての魅力が足りなかったん
だって。俺のが魅力的だもん。どうみても。
「ドウデショウネ」
心の中の言葉を飲み込む俺。
なんて優しい。
「白々ことばっか言いやがって!
舐めてんじゃねぇぞッ!!」
白々しいって?なかなか鋭い。
ついに名も知らない先輩の拳が
振り上がった。
ありゃりゃ。
避けることはもう叶わず。
こんなことになるなら武道とかやっとけば
良かった。運動神経は良いはずだし、うん。
そうしよう。
スローモーションで近づいてくる拳からの
衝撃に耐えるため歯を食いしばり
目を強く瞑った。
ーガッ!
「ヒイッ!って、あれ…?」
…なかなか衝撃が来ない。
物騒な音、したよな。
恐る恐る目を開ける。
「何してんだ小山」
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