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『…俺と付き合って欲しいんですけど』
『は、い』
震える声で返事をしたあのダンスパーティー
の夜の衝撃の彼の告白から 早三日。
しかし、俺は今だに信じられないでいる。
…
「春樹、糞してくる」
彼は言いながら俺の机を通り過ぎる。
そんなこと報告せんで良いわい。
あれから、彼の行動は前と別段変わった
ところが無い。全然無い。
あれは夢だったのだ、と最近思い始めて
いたり。だけど、彼がキラキラと光って
見える症状は健在で。糞をしてる陽介さえ
きっと神様のように神々しく見えるだろう。
(あれ?病院行くべき?)
彼は、いつから俺のことが好きだったの
だろう。もしかして、ずっと前から?
それともダンスパーティーの時から?
…女装してる俺じゃなきゃ興味無いなんて
言わないだろうな。
ありえるぞ。
あいつ女の方が好きそうだし。
あの時の俺は自惚れじゃないが
なかなか可愛かった。
だってこれまで俺が好き、なんて素振り
全く見せなかったし。
女装の時も周りに俺だって分かって欲しく
なかったみたいだし。
…ほらほら、やっぱり。
(期待した俺が損だった)
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