素直になれる5秒前2

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「有村総隊長!今度風紀委員長様が来た時 寝たふりしてみて下さい!」 「…君、僕になんの恨みがあるの?」 仲の良いはずの後輩から恐ろしいことを 言われた。気付かないうちに、彼に恨みを 持たせるような何かをしてしまったのかも しれない。 「いや、違うんですよ!絶対に、あの… 良いことが起きます!」 「この前、怒られたばっかだよ。 良いことなんて起きるはずないじゃない」 彼に僕は認められたくて。 だから、頑張らなくちゃいけない。 なのに何を言ってるんだろう? 首を傾げていると、話を聞いていた部屋中 の生徒が立ち上がる。 「僕も、寝てたほうが良いと思い ます!」「オレもそう思います!」 「ボクも!」「わたしも!」 「ほら、皆も言ってるじゃないです か!責任は僕達が取りますから! ね?一回だけ」 よく分からない団結力。 新手のストライキなのだろうか。 「…分かったよ」 結局、勢いに押され頷いた。 (何が起きるというのだろう) はてさて本当に良いことだろうか。 -
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