691人が本棚に入れています
本棚に追加
「有村総隊長!今度風紀委員長様が来た時
寝たふりしてみて下さい!」
「…君、僕になんの恨みがあるの?」
仲の良いはずの後輩から恐ろしいことを
言われた。気付かないうちに、彼に恨みを
持たせるような何かをしてしまったのかも
しれない。
「いや、違うんですよ!絶対に、あの…
良いことが起きます!」
「この前、怒られたばっかだよ。
良いことなんて起きるはずないじゃない」
彼に僕は認められたくて。
だから、頑張らなくちゃいけない。
なのに何を言ってるんだろう?
首を傾げていると、話を聞いていた部屋中
の生徒が立ち上がる。
「僕も、寝てたほうが良いと思い
ます!」「オレもそう思います!」
「ボクも!」「わたしも!」
「ほら、皆も言ってるじゃないです
か!責任は僕達が取りますから!
ね?一回だけ」
よく分からない団結力。
新手のストライキなのだろうか。
「…分かったよ」
結局、勢いに押され頷いた。
(何が起きるというのだろう)
はてさて本当に良いことだろうか。
-
最初のコメントを投稿しよう!