素直になれる5秒前2

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… パタパタ、と足音。次第に近付き 勢い良く扉が開いた。 「風紀委員長様が来ます!ちゃんと 寝たふりしておいて下さいね」 何度目かの念押しだ。 なんで皆はこんなにも必死なのか サッパリわからない。 「はいはい」 「総隊長…お幸せに!」 「え?」 言い逃げして行ってしまった後輩。 もう、僕は君たちがわからないよ。 納得出来ないまま、顔を机の上に伏せる。 そういえばこの前寝顔見られてたんだ。 変な顔してなかったかな。 涎を垂らしてたかも…。 あぁ、恥ずかしい…! そんなことを思っていると、ノックの音が 部屋に響いた。 (来たっ…!) 「有村、入るぞ」 思わず返事をしそうになるのを堪える。 彼は静かに扉を開けた。 そして、何故か気配を潜めるようにして こちらに近付いてくる。 緊張で心臓が激しく動く。 「…また寝てるのか」 ついに、頭上から彼の声。 (ひーっ!やっぱり、寝たふりなんて) 恐ろしさに肩が揺れる。 -
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