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「まさか観月様が空から降ってくるとは
思いませんでした」
「ナイスタイミングだったよ。もう
へとへとだったから」
もう鬼ごっこなんてうんざりだ、と
馨にマッサージを受けながら観月は言った。
「にしても、逃げ切れなくて残念でしたね」
「いつのまにか解けたハチマキを最後の
最後にキャッチした奴が居るなんて。
見つけて嫌がらせでもしてやろうか」
拗ねた口調の観月を、馨は苦笑気味に
宥める。
「まぁまぁ。目立ってもあまりよろしく
ないですし」
「それもそうだね。にしても、僕が飛び
降りた時の周りの奴らの顔を見たかい?
みんなポカーンとしてたよ。
まったく気分が良かった」
「お気に召したようで光栄です」
「馨もとっても格好良かったしね」
それでは…と馨は真面目な顔で言葉を
続ける。
「一日一回やりますか?お姫様抱っこ」
end
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