I am a lazy 2

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「市井はモテるよね」 「みんな騙されてんだよ。あいつただの 血も涙もない鬼、」 「誰が血も涙もない鬼だ、コラ」 突然、声と共に拳が八木に振り下ろされた。 良い音がする。 「ギャ!」 悶絶する八木をほっといて、隣の席に 座った市井を迎えた。 「おかえり、市井~。OKしてきた?」 「名前も知らないやつと付き合わねぇよ」 表情も変えずに言うあたり、告白慣れ してるなぁ、と思う。 「…格好つけちゃって」 「聞こえてんだよ」 「地獄耳!」 言い合いをする彼らを眺める。 俺も、さすがに分かってることがある。 八木は市井が好きで、市井も八木が好き だってことだ。 だから市井は告白を全部断るし、八木は 市井に構って欲しくてわざと怒らせる ようなことを言う。 でも、どっちも全く伝わってない。 「…2人は俺より不器用だよね」 「「それはない」」 間髪入れずにそう返された。 納得出来ない。 「絶対、会長は大変だよな。宮田が 彼氏なんてさぁ。ちゃんと恋人らしいこと してる?」 「…夕飯とか時々一緒に食べてるよ?」 「デートは?何回したんだ」 「めんどくさいし、基本家デート」 これだから、と態とらしく溜め息を吐いて 肩を竦める2人。 -
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