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必需品は吉田くん。
オカン×腐男子
(吉田 護)(鈴村 星斗)
「さすが吉田」
「おおー」
こんもりと吉田の机に山になったプレゼント
を見て、俺と鈴村は歓声をあげた。
「慕われてんな」
今日は吉田の誕生日兼バレンタインデー。
顔は怖いが真面目でしっかりものの吉田は
皆の頼れる存在だ。鈴村は「そりゃ、俺の
吉田だもん」と誇った顔。お前はもうちょい
頑張れや。
「鈴村は吉田になにやったんだ」
「んー。まだ何も」
「…いちおう用意はしてあるんだろ?」
不安になる。あの面倒臭がりの鈴村のこと
だ。鈴村はフッフッフと怪しげに笑う。
「面倒くさいプレゼント選びをしなくても
いい、魔法の言葉があるじゃないか」
***
「というわけで、プレゼントは俺でーす」
バーン。と段ボールから鈴村はのっそりと
飛び出した。
「…おぉ」
「なにしても良いんですよ」
「じゃあマッサージでもしてもらおうかな」
「よし、任せろ」
(『そんなんただの父の日じゃんか』
『あれ、ほんとだ』)
end
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