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…
「あん時はほんと
びっくりしたよぉ!
のんちゃん、なにも
言ってくれないんだもん。」
「ごめんて。」
「そうだぞ、望!水臭いぞ!」
「…にしても親衛隊
全然動かないんだねぇ。」
「会長のとこの親衛隊隊長も
事情知ってたからね。」
「…俺も友達なのに。」
「拗ねんなよ。」
「のん、居る?」
ひょこり、と透が顔を出した。
教室が意味有りげにざわつく。
視線は俺に。
「飯食うぞ。」
「あぁ。…じゃあ行くわ。」
「行ってらっしゃーい。」
「楽しんで来いよ!」
中庭まで歩く途中、彼は言った。
「…今度は、ちゃんと
優しくするから。」
「無理矢理じゃなくて?」
からかうように、俺は言った。
「おう、もう嫌ってくらいだ。」
(『…お前、優しくって!』
『ごめッ、久し振りだったから
余裕なくて…!』)
end
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