こちら、放送局。

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『おはようございます! 6時になりましたー。 さぁ、今日はTGIFですよ。 皆さん、一週間お疲れ様でした! いつも通り、放送は コンがお送り致しまーす。』 さて、この柳ヶ丘学園には 学園内だけの放送局が設置されている。 ラジオは、部屋に一台あり誰でも聞くこと が出来た。曜日ごとに担当が振り分け られており、運営は放送部の部員たちに よって行われている。 しかし、彼らの素性は全く 明かされていない。 特徴的な声を持った人々が集められた 放送部には、それぞれの曜日にファンが ついていたりもしていた。 …さて、そして金曜日の担当は恐れ多い ことですが僕、平凡野郎、コンこと "森野江"がやらせて頂いています。 『今日のリクエストと曲は… 「君と抱き合いたい」でーす。 勝手に抱き合ってろ、っていう 話ですね!』 音楽を流している間に朝食を取ろうと 作っておいたサンドイッチに手を延ばした。 「おはよう、コン。 朝から良い声だな。」 放送室の扉が開いて月曜担当のツキ先輩が 入ってくる。 「ツキ先輩のセクシーボイスには 勝てませんよ。 朝立ちが悪化する生徒続出 じゃあないですか。」 ツキ先輩はフェロモンたっぷりの 綺麗な人だ。声が顔を裏切らない。 『~♪』 あ、曲が終わった。 ツキ先輩がマイクに近寄る。 時々行われるコラボは評判が高かったり。 『皆、おはよう。ツキだ。』 『聞いてる人はラッキーですね! ツキ君が来てくれたよ~。』 『やっぱりコンの声は 癒されるな。…鳴かせたくなる。』 『…ん、いやぁ、ツキ、さ、』 『まてまてまてッ! 誤解生むだろ。 俺はまだ何もしてないぞ。 コンが勝手に喘いでるだけだ。』 『あはははッ! 勃っちゃった皆さ~ん その調子で今日も頑張ってね! それでは、また夕方に お会いしましょう。』 『「ばいばーい!」』 このように放送はとても フリーダムに行われる。 応募してる意見もそれぞれ自由で 僕は主に"お悩み相談"の手紙を 募集しています。 ツキ先輩は"恋愛相談"とか "下の相談"とかやってるよ! -
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