君とメガネ

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「委員長って、いつからメガネ?」 勉強に飽きて話が逸れていく。 「中1くらいから。」 「本の読みすぎ?」 「…多分な。」 委員長は活字中毒だ。 俺は本を読んだ瞬間眠りに落ちる。 そこの話は残念ながら共有できない。 「じゃあ、委員長は誰かと付き合ったこと ある?」 「…お前に比べたら 無いに等しいな。」 む。 俺のことは、まぁおいといて。 付き合ったことあるのか、委員長。 「へぇ~!あるのかぁ」 「断るのが面倒だから。」 「あ、俺と一緒。」 思わぬ共通点発見。 「おモテになられますね。」 「それほどでも」 「嫌味だ、馬鹿。」 「委員長、好きな人は?」 「さぁな。」 彼は意味深に笑っただけだった。 「俺はね、いるよ。」 「あっそ。」 委員長は、本当にツレない。 「そんなことより、ほら。数学教えろ。」 「あいあーい。」 再びシャーペンを持つ。 今度は、俺が教える番だ。 -
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