君とメガネ

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委員長side …俺の後ろの席のやつは俺と正反対の 奴だった。 浮ついた噂しかなくて見た目もチャラくて 理系科目が得意。 それでも何かと、席が近いからか よく会話をする。本を読んでいる時に 話しかけられたら無視するけど。 俺からみたら、彼はとても眩しい存在 だった。陽に当たって光る髪もだけど 彼自体が、である。 これ以上仲良くなる事は ないだろうと、勝手に思っていた。 …なのに。 「んとねーこれは、こっちの 公式を代入するの。 そんで、この式にこれをかけて、」 2人っきりの課外授業。 俺は文系科目を、彼は理系科目を それぞれ教えることになった。 世の中何が起こるかわからない。 「…なるほど。 お前、教え方上手い。」 授業で分からなかったところが 彼の説明で理解出来た。 「ほんと?嬉しいなぁ。 委員長に褒められちゃった。」 そう言って笑う彼は、とても人懐っこくて。 また、俺とは違うなと思う。 そんなふうに、感情を吐露 出来たら良いのに。 -
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