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「…委員長がストップって
言わないから、当たっちゃった
じゃーん。」
「…い、や、だって、」
急に、あんなこと。
「俺もそんなつもり
なかったんだよ。」
だけどさ、と彼は続ける。
「委員長のこと、欲しく
なっちゃったんだもん。」
彼が、机に置いてあった
俺のメガネを撫でた。
そして手に取り、俺にかける。
やっと視界がクリアになった。
「俺だけのものに、なって
くれませんか。」
…こいつは何を言ってるんだ。
「お前正気か?」
「もちろん。
やっとこの日が来たって感じ。」
「…今、付き合ってるやつとは?」
「あ、ッ~まって!すぐ別れる!」
携帯を取り出し、電話を
かけ始める。
ほんとすぐだな、おい。
「…言っとくが俺は、去る者拒まずを
お前に適用する気はないぞ。」
「え、プロポーズじゃん。それ。」
「だから、覚悟しておけよ。」
「こっちのセリフ。」
俺はまたメガネを外した。
これはある合図。
また色を含んだ彼の瞳とかち合う。
「なんかもう…幸せすぎて
俺死んじゃうかも。」
『委員長、俺以外の人の前で
メガネ外さないでってば!』
『…こんなのに萌えるの
お前だけだろ。』
end
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