君とアバンチュール

2/6

691人が本棚に入れています
本棚に追加
/310ページ
ー…屋上に一陣の風が吹いた。 俺の目の前に仁王立ちする奴の黒い髪が その風に合わせて靡く。 「お前、俺のもんになれよ。」 あら、格好良いセリフ。 一度は言ってみたいもんだ。 さぞイケメンが美少女に、って… 「は?」 さて、現実をみよう。 残念ながら俺は美少女じゃなく男で 相手もイケメンじゃなくただの平凡野郎だ。 …じゃあなんだこの状況は。 「ただし、俺が喧嘩に勝ったらでいい。」 自信満々に勝手に条件を 付け加えてくる。 「…お前、俺が誰だか知ってるよな?」 不安になって聞いてみる。 「…谷崎葵、17歳。 身長179cm、体重61kg。 三人兄弟の長男。 好きなもの、プリン。 嫌いなもの、ピーマ、 「止めろぉぉぉ!!」…ン」 『葵さん、プリン好きなのか』 『ピーマン嫌いだってよ。」 周りにいた子分たちがざわつく。 くそっ!トップシークレット だったのにっ!! つかどこで調べたんだっ! ストーカーかっ! -
/310ページ

最初のコメントを投稿しよう!

691人が本棚に入れています
本棚に追加