君とアバンチュール

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ー…屋上に一陣の風が吹いた。 俺の目の前に仁王立ちする奴の黒い髪が その風に合わせて靡く。 「お前、俺のもんになれよ。」 あら、格好良いセリフ。 一度は言ってみたいもんだ。 さぞイケメンが美少女に、って… 「は?」 さて、現実をみよう。 残念ながら俺は美少女じゃなく男で 相手もイケメンじゃなくただの平凡野郎だ。 …じゃあなんだこの状況は。 「ただし、俺が喧嘩に勝ったらでいい。」 自信満々に勝手に条件を 付け加えてくる。 「…お前、俺が誰だか知ってるよな?」 不安になって聞いてみる。 「…谷崎葵、17歳。 身長179cm、体重61kg。 三人兄弟の長男。 好きなもの、プリン。 嫌いなもの、ピーマ、 「止めろぉぉぉ!!」…ン」 『葵さん、プリン好きなのか』 『ピーマン嫌いだってよ。」 周りにいた子分たちがざわつく。 くそっ!トップシークレット だったのにっ!! つかどこで調べたんだっ! ストーカーかっ! -
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