君の心が満ちるまで

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少し彼は考えて、俺に言った。 「美味しいもの…食べたり。」 「ゲーム、したり。」 「話しを…したり。」 「音楽、聞いたり。」 「トランプとか、鬼ごっことか、」 たくさん出てくる 彼が思う、俺を満たすこと。 最後高校生のやることじゃないだろ、と 俺は思わず笑う。 「…おか、しい?」 「いや、楽しそうです。」 そう言うと、彼はあと…と、また続けた。 「…俺が、青桐くん…のこと いっぱい、愛す…のは、ダメ? 「好きじゃないのに?」 「好き…では、ないってば。」 なるほど。 これは、なかなかレベルの高い 遠回りな告白らしかった。 「愛で俺を満たすんですか?」 「う、ん。まごこ、ろ。」 「…少しくらい下心ないですかね。」 「ほんとは、ちょっ、と。」 親指と人差し指でそれを示した。 …テメェ、だいぶ間あるじゃないか。 彼の本心が垣間見えた。 「じゃあ一ヶ月くらいは 付き合ってやっても良いですよ。」 「経った、ら?」 「…貴方次第、です。」 さぁ、恋なんか飛ばして 愛を育もうじゃないか。 (『メガネ、とら、ないで。 むり、したごころ出る、から。』 『真心で満たすんですもんね。 ヤらないって貴方が言いましたもんね。』) end
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