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「一匹狼さんが群れつくってんのか。
珍しいもんだなぁ。」
ニヤニヤと馨を見る会長。
「あんだ?海斗は俺のもんだから触んな。
近寄んじゃねぇ。海斗が孕む。」
彼は立ち上がり、会長を睨みつけた。
「…なんですか?この辛気臭い平凡は。
友達は選ばなきゃいけませんよ。」
不快そうに副会長は観月に視線を向ける。
「観月は優しい奴なんだよ。
人を見た目で判断しちゃダメだ!」
「「海斗は優しいね~!」」
観月はしおらしく座っているだけ。
「…きみ"みづき"って言うんだぁ。
よろしくねぇ。」
そんな中、1人が観月に話しかける。
顔をあげると目元のホクロが特徴的な
"成田礼"会計。
「…はぁ。」
どうして僕に話しかけるんだろう、と
観月は首を傾げる。
「なんかさぁ、観月くんとは仲良くした
方が良い気がするんだよねぇ。
俺の直感良く当たるの。」
彼の不思議な言葉に、観月が微かに
笑ったように見えた。
「そうですね、小宮山君と親しくなるには
僕と仲良くしといた方が賢いかも
しれません。」
「…ん~そういうわけじゃ
ないんだけど、多分。なんだろ?」
「礼、なに観月と話してんだよ!
俺を除け者にするな!」
小宮山が自分を構わない一人でも居るのが
許せなかったのか、成田の腕を掴んで
自分の輪の中に無理矢理連れ込む。
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