1.2 集結(悠々と、ちょこ饅頭の場合)

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「……ふぅ」 パソコンをシャットダウンさせて、一息つく青年。 最近寝ていないのか、目の下に隈が出来ていて、目もあからさまに眠そうである。 「悠」 がちゃ、と扉が開く音とともに、男の声が響いた。 「メシ、買ってきた」 「……あー、ありがとうございます。ちょこさん」 扉に立っていたのは、袋を片手に持ち、ダボダボのズボン、肘までの薄手のシャツ、褐色肌に麦わら帽子を被った男だった。 彼の名前は『ちょこ饅頭』。 「そういえば、途中でお前のラジコン見かけたよ」 「そうっすか」 「すげーよな。今何時間飛ばしてる?」 「今昼だから、五時間くらいです」 ボサボサ頭に、青い上下のジャージを身に纏った丸メガネをかけた青年・『悠々と』はそう答えた。 ここで、悠々とのスキルを説明すると、 悠々とのスキルは、 人形と模型を操るスキル『綾憑人形(ヒューマンドール)』 この部屋にある人形や模型、外で周回しているラジコンを、遠隔で操作する事が出来るスキルで、 先ほど、バスケットを持って戻ってきた少女は、悠々とが操っていた人形である。 彼が同時に操作出来る限度は、人形四体、模型とラジコンは六機。 連続操作時間は、十六時間。 起きてる間は、外で周回しているラジコンを操作して、主に地平街を監視している。 「今日の昼飯はなんですか?」 「牛丼」 テーブルに袋を置き、 袋から二つの四角い弁当箱を取り出す。 そこから、牛肉の香ばしい香りが漂う。 「あー、久しぶりにまともなご飯が食べれます。正直お腹ペコペコですよ」 んー。とストレッチすると、ポキポキと身体から音が鳴る。 「まともに食ってないのか?お前は」 「昨日はフランスパンだけでした」 それだけでも、結構腹に入ると思うけど、とちょこ饅頭は思ったが、 朝食・昼食・夜食のうちフランスパン一本と考えると、そんなわけないかと内心そう結論付けた。 「いただきます」 いつの間にか、悠々とは弁当箱を開けて、割り箸を持って手を合わせていた。 「(……早過ぎだ)」 呆れながら、ちょこ饅頭もテーブルに座り、昼食を摂った。
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