愉快な設定ミスを受け入れましょう

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まさかのオバサン発言に怒りは爆発寸前。 そうだな、今ならラスボスなんて一撃の炎だってはけそうだ。 名付けて『サマージャパンファイアー』どやぁ!! …もれなく自分が火だるまになりそうだな、いろいろと痛い。 一番悲しいのはネーミングセンスのなさというところかな、泣ける。 「謝っとけ、今のはお前が悪い」 「えぇー!なんで?ボクなんか悪いことした?」 残念なイケメン殿が弟君の首根っこを掴む。 本当に何も分かっていない様子の弟君。 怒る気が失せたというよりは怒っても無駄だという諦め。 きっと彼に私の気持ちなんて理解できないだろう。 「もういいから帰って下さい」 私の悲しみがこれ以上拡大する前にお引き取り願いたい。 「喜べ、しばらく世話になる」 「ボクも!次期魔王クビになっちゃったんだよね」 …な、何も聞こえていない。 さっきの雑音はきっとアレだ。 夏直前で冷蔵庫が張り切った音、「そろそろ本気出すか」って言ったんだ。 今年の夏もきっと暑いから、頼りにしてるよ。 私に快適なアイスクリームライフを届けてね。 「現実逃避とは美しくねぇな」 「現実逃避は美しくないの? じゃあボク変な世界に来ちゃったってこと潔く受け入れるね!」 こうして冒頭に至り、私の夏はこの物語を無限ループするらしい。 いや、したほうがマシなんじゃないかと思っただけなのだけど。 きっと忘れられない夏がやってくる。 十代最後の夏をぶっとんだ青年たちと共に… なんて、かっこよくおさめられるはずもない。 私は再び二人をテレビ画面へと押しつけ続けた。 頼む、マジで帰ってくれ。
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