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「さてと、スノウちゃん。
ギルド登録に欠かせないものってなーんだ?」
そんなの決まってるよ。
「勿の論、魔力測定!」
ネットがお友達の微オタクを嘗めるな!
「せーいかーい!
もう、スノウちゃんのドヤ顔可愛い!」
またもや抱きついてきたママ。
セリア君にとっては拷問だね。
「母さん、スノウ、早く行くぞ//」
セリア君は頑張ってこっちを見ないようにしながら、ウチらを引っ張っていく。
その先にはなんと金属の扉が。
気配もするし、あそこかな?
あと余裕で十メートルはあるし、このままじゃ十分くらい経たないと着かないなぁ。
てことで転移いっきまーす。
視界に映る風景は酒場から魔法陣が張られた如何にもファンタジーなお部屋に。
「もう、転移防止結界張ってるのに入れちゃうなんて、流石は私の娘!」
疑いすらしないんですね!?
しかもまさかのまた転移での失敗…
もうこの世界来て二回目だよ。
そしてセリア君、あからさま疑いの眼差しを向けないで!
そんな意味を込めてウィンクしたら、眼力強められた。
だからイケメンの凄みは怖いんだって!
「さあ、スノウちゃん。
この水晶に、魔力流しちゃって!
そしてセリアと同じように水晶割っちゃって!
弁償は私がするから。」
な、ん、で
「割る前提なの!?」
確かに割りますけど!?
なんで転移できただけでそんなに魔力があると思うんですか!?
「当たり前だ。
この部屋は魔力が強くないと、入っただけで死ぬからな。」
つまり、この部屋には強い瘴気が漂っていて、魔力がある程度ないとその濃度にやられて魔力が暴発してしまうんですね、わかります。
って、なんでそんなこと平静に言えるんですか!?
一応命に関わる事ですよね!?
「セリア、何むくれてるのよ?」
このクゥールで冷たい態度がむくれてるんですか!?
我が兄は本当にどこまでもイケメンですね!
「むくれないでください!
頑張って割るから!」
そのクゥールな態度が怖いからね。
「別に、むくれてなんか…」
言い訳するお兄ちゃんも素敵です!
「眼福いただいたところでいっきまーす!」
さあ、割るのだーー!!
言われた通り思いっきり流す流す流すー!!
何故か水晶があっついけど、なんだか手の感覚が無くなってきたけど再生くらい平気だよ!
「凄いわ、スノウちゃん!
もっといっちゃえ!」
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