うん。森だね。

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目の前の風景が森から、書類の山に変わったよ。 多分、面倒臭がり屋なギルドマスターの部屋。 に、してもこれは… 「書類多すぎない!?こんなのできるわけないよ!?」 二十畳は部屋が、一メートル位ある書類の束で埋まってるんだよ? こりゃあ、やる気になれないのも頷けるわ。 「あなた、解ってくれるのね!!」 叫んだ瞬間、滅茶苦茶美人なお姉さんが、湧いてとびついて来たよ。 ああ、この人が最強君の育てのお母さんだね。 「あっ、か、マスター。そいつの事で、話があるんだ。」 空気だった最強君が、ウチを指差しながら言う。 今まで、書類に埋れてたマスターのこと探してたみたいだね。 しかもいつもの癖なのか、母さんって呼びそうになってたし。 「あら、お帰りなさい。今日は任務だったわよね? どうしてフード被ってないの?素顔この子に見せてもいいの? はっ! まさか、この子とは特別な関係!?それはおめでたいわ! 式はどこg「母さん/// !!!!」」 マスターが暴走した。 それに、最強君が顔を真っ赤にし…て……る………? これだけで赤面するとか、どんだけ初なの? 「母さん、実は…」 少年説明中・・・・・ 「なんだ、そうだったの? ごめんね、母さん早とちりしちゃって…」 ウチは説明長くて、寝そうになってたよ。 「この子の処罰よね? でも、罰って言っても話を聞く限りこの子、ただの被害者だしね~。 素顔見られたのは、あなたの不注意でしょ? うーーん… あっ、そう言えば貴女は?」 今更かい!! 忘れられてたみたいで、悲しくなったよ!? 「ウチは、スノウ・ウィンディアと言います。 元凡人の、十六歳です。」 今は、凡人じゃないしね。 「元?まあいいや。 何で森の中に居たの?」 うわー、どうしよ。 何も考えてないし、ありがちなのでいいよね? 「転移したら、ちょっと失敗しちゃって。」 「転移!?最上級魔法が使えるの!? それなら………」 あ、やっちゃったーー!! 転移って、無属性最上級魔法だった。 それに私の年では普通、中級までしか使えないの忘れてた。
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