恋人は吸血鬼

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歩いていると、前方に人が居るのが見えた。 二人いる。男と女だ。 暗くてよく見えないが、男が女の首筋に顔を埋めているようだ。 おいおい、いくら夜だからって…。そういう事は家でやってくれ。他人のラブシーンなんて見たくもない。 通りにくくてどうしようと考えていると、突然女の方が糸の切れた操り人形のように地面に崩れ落ちた。 え? 驚いて目を見開く。女の首筋からはドクドクと、赤い鮮血が流れていた。 うそ。何これ。
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