恋人は吸血鬼

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男がユラリと俺の方に振り返った。思わずビクリとする。男の口内に生えた鋭い牙から、血が滴っていた。 「っぎゃーーーーーーーっっっ!!!!」 大絶叫と共に、元来た道を全速力で走った。走って走って、走りまくる。バスケ部で良かった、足には自信がある。 て言うか、なに今の!吸血鬼?んなアホな!じゃあ何、変態か?この前出た変質者ってアイツか!? 遠回りして家の前に着くと、猛スピードで鞄から鍵を取り出す。助かった。家の中に入れば多分もう安全だ。
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