恋人は吸血鬼

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キター!ほんとに言った! 「そんな事より健一くん。実は悩みがあるんだが、聞いてくれないか」 知らねーよ、帰れ!!馴れ馴れしく名前を呼ぶな! 俺のそんな心情にはお構い無しに、吸血鬼野郎は俺のベッドに「どっこいしょ」と言って腰を下ろすとポツリポツリと話し始めた。 「さっき君の母君が言っていた、僕が行き倒れていたというのは本当なんだ。それと言うのも、なかなか自分に合った血液を見付けられないのが原因でね」 はあ?何のこっちゃ。 「吸血鬼が血液で腹を満たすのは知っているだろう?カレー食ったところで腹は膨れないんだ。でも、残念ながらどんな血液でも良いという訳じゃないんだ」
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